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徒 然 雑 記 2011
ライン・ペン










  ペン  「Macにはまる日々 —Mac mini 購入」 20111122

 先日iPadにiOS5をインストールしたら、iCloudなど新機能がいろいろあって、ひどく便利だった。そこでふと、以前に高嶺の花だったMacが、いくらぐらいになっているか調べてみて、驚いた。
 いまiMacで10万円ほどからあり、Mac mini とかいう機種になると、なんと5万円程度で買えるではないか!
 非常にコンパクトな筐体でありながら、スペックの点でもなかなか魅力的だ。巷の激安PCには、コストパフォーマンスで敵わなくても、自分にはじゅうぶん過ぎるものだった。
Mac mini 2.3GHzタイプ 主要スペック》
  • 高さ:3.6 cm 幅:19.7 cm 奥行き:19.7 cm 重量:1.22 kg
  • OS:OS X Lion
  • プロセッサ:2.3GHzデュアルコアIntel Core i5
  • メモリ:2GB、1,333MHz DDR3メモリ
     ※オプションで4GBまたは8GBに変更可能
  • ハードドライブ:500GB(5,400 rpm)
  • ネットワーク
     802.11n Wi-Fiワイヤレスネットワーク接続
     Bluetooth 4.0ワイヤレステクノロジー
     10/100/1000BASE-T Ethernet
  • ポート
     Thunderboltポート/FireWire 800ポート/USB 2.0ポート×4/
     HDMIポート/SDXCカードスロット/ギガビットEthernetポート/
     オーディオ入力/出力
  • ディスプレイ・キーボード・マウスなどは、Windowsのものでも使用可能。
  •  これまでわが家にMacが一台もなかったのは、なにも彼のことが嫌いだったわけではない。ただたんに、高価だったからにすぎない。
     今年、冬のボーナス時期に、5万円ほどならなんとか捻出できそうだった。また実はこの頃、大きな仕事が一段落し、自分にご褒美をあげても許されるかな、と思っていた。
     それでも慎重を期し、Macのメリットについて、いろいろ考察してみた。
    ◉Macの長所
    iPadとの連携・iCloudの活用
    低価格化しコストパフォーマンスが向上
    GUI(グラフィカルユーザインターフェース)の操作性に定評がある
    ディスクトップのデザインや使い勝手が秀逸
    ソフトの完成度が高い
    ◉Linuxの短所
    周辺機器に未対応(プリンター・ディスプレイなど)
    アプリケーションの不備(主要なビジネスソフトが動作しない)
    インストールに手間取る
    高品質なフリーのフォントがない
    なんでも自己責任
    ◉Windowsの短所
    ウィルスが多く、セキュリティがあまい
    コストパフォーマンスが悪い(OSやビジネスソフトが高価)
    GUIの操作性がいまいち
    ディスクトップのデザインや使い勝手に劣る
    ソフトにバグが多い
     以上からして、もう買うしかないだろう。衝動買いでは、決してないと思う…。
    【11.12】発注
    Mac mini 500GB MC815J/A [2300]
     Apple Store ¥52,800 → アキバe-チョイス ¥46,000 送料¥740
     小計¥46,740 価格.com安心支払い 安心取引料¥982 合計¥47,722
    ◆シー・エフ・デー ノートPC用メモリ DDR3-1333(PC3-10600)
      SODIMM CL9 4GB 2枚セット Amazon.co.jp ¥3,527
    【11.15】納品・初期設定
    ◆開封・設置
    Mac mini は縦横20cmほどの小箱で、やっぱりコンパクトだった。
    ◆メモリー増設
    ※口コミなどでOS X Lionは、2GB程度ではよくスワップするというので、安いメモリーを一挙に8GB積むことにした。
    ◆初期設定
    ※インターネットにほとんど自動でつながった。ディスプレイ・キーボード・マウス等の周辺機器も、そのまま使えた。Linuxではこうはいかない。
    ◆カスタマイズ
    ※アイコンの配列や壁紙・スクリーンセーバーなどを、好きなタイプに変える。ファインダー・ドック・スタック等々、慣れないインターフェイスに少々とまどった。
    【11.16】各種ソフトのインストール
    ◆ビジネスソフトLibreOfficeインストール
    ※いつのまにかOpenOfficeから分派した、こちらのソフトの方が主流になっていた。その名のとおり「Libre」(リブレ 自由)だったのがよかったのかもしれない。
    ◆CanonのモバイルプリンターPIXUS iP100 に接続
    ※なんと自動でインターネットからドライバを探し、インストールした!
    ◆フリーのFTPソフトCyberduckインストール
    ※初めて使うFTPソフトで、アイコンのアヒルがちょっとかわいい。
    ◆MyDocsのファイル移行
    【11.17】セットアップ完了
    ◆文字鏡フォントをインストール
    ※フォントのインストールも、ひどくかんたんだった。
    ◆ウィルスソフトClamXavインストール
    ※やはりMacでもウィルス対策は必要なので、とりあえずフリーのソフトを入れた。
    ◆グラフィックソフトGimpインストール
    ※MacではあのPhotoshopも使えるけれど、まあ高価なので、当面は今まで通り、フリーのGimpを使うことにした。
     以上で、だいたいセットアップは完了した。
     Mac標準搭載の日本語変換ソフト「ことえり」が、思いのほか使い勝手が良かった。携帯電話の日本語変換みたいに、候補を予測して表示してくれ、入力しやすい。わざわざMac版のATOKを、買う気が失せた。
     このほかにも、キーボードとマウスをBluetooth接続タイプにしようかとか、この際にディスプレイを19インチから21インチワイド型に買い替えようかとか、いろいろ検討している。でもまあそれは、いわゆる周辺(機器)の問題で、大局にほとんど影響ない。

     これまでほとんど触ったことのない、新しいOSだったにもかかわらず、平日に三日でいつものような作業環境が構築できた。いくつもの周辺機器を接続し、何種類ものソフトをインストールし、カスタマイズした。それでも休日なら、一日でじゅうぶんだっただろう。
     Linuxはおろか、近年の重たいWindowsでも、こうは行かなかったにちがいない。聞くところによればVistaなど、OSをセットアップするだけで、丸一日かかった人もいるらしい。
     Macのインターフェイスは、噂以上に使いやすく、もう完全に脱帽した。

     今回の記事は、Mac mini で書いた。Macで入力する際、キーの使い方がWindowsと微妙に異なり、操作に少々手間取った。しかしとりたてて難しいトラブルはなく、比較的たやすく新しいFTPソフトでアップロードできた。
     ちょっと、幸せな気分になった。
     しかし、かなり熱心なLinux派だった自分が、こんなにコロっとMacに改宗するとは。人生なにが起こるか、ホントわからない…。






      ペン  「金沢視察旅行」 20111018

     先月偶然平日に、夏休みが2日取れ、ふと思いたって9月13日(火)、十数年ぶりに金沢で一泊することにした。
     それでかりにも北陸において、歴史の研究に携わる人間の端くれとして、前々から行きたかった、金沢市立玉川図書館近世史料館へ向かった。ここは月曜定休で、これまでなかなか訪問する機会がなかった。

    金沢市立玉川図書館 本館
     久しぶりに玉川公園の横にある市立図書館へ行くと、以前とあまりに印象が違い、ちょっとショックを受けてしまった。
     まず、明るく広々として機能的な外観の、「玉川こども図書館」が新築されていた(2008年開設)。これは、けっして本館の付属施設ではなく、たまたま子ども向けの図書館が、施設内に併設されたというかんじで、単独館レベルの規模だった。
     1979年に新築された本館は、いまでもぜんぜん古びてはおらず、むしろ金属調の外壁が、ひどくモダンな印象をあたえる。それでいて深い紫紺色の壁面は、周辺の木立にマッチしていた。大きく開いたガラス窓には、朝顔のカーテンが茂っており、その美しさに言葉を失った。
     ちなみに喫茶店も本格的で、館内を見わたせる絶好の位置にあった。モンブランのケーキセットがなかなか美味しく、ゆっくりコーヒーを楽しむことができた。
     ただし閲覧室は、平日にもかかわらず、机がほとんど埋まっており、休日はおそらくひどく混雑するにちがいない。やはり土日などに来るときは、駐車場は当てにならないだろう。ただこの図書館は、警備員が巡回しており、なにか常時監視されているようだった。いま大都市の図書館では、どこでもこんな感じなのだろうか…。
     図書館へ行って、景観に美的感動を受けたのは、滋賀県立図書館ほか、これまで数箇所しかない。それがほとんど隣街くらいの近くにあったとは、不覚だった。

    金沢市立玉川図書館 近世史料館
     赤レンガ造りの美観で有名な、近世史料館(1996年、国の「登録文化財」に指定)が、今回の視察の主な目的だった。閲覧室でゆっくり1時間ほど、あれこれ視察して過ごした。
     壁面にぐるりと、日本史関係の参考図書が並び、石川県関係の歴史書も充実していた。原則として閉架式になっており、希望する資料は申請する必要がある。ただし、検索端末はなく、古式ゆかしいカード式目録で、調べなければならない。
     分類順と五十音順の、2種類の目録が用意されていて、分類目録では、郷土資料・一般書・和本等に区別されていた。おもに和本、とりわけ仏書を次々見て行った。
     意外にも義教の『輪駁行蔵録』が入っており(→「近世氷見出身者古書目録」参照)、また智洞の著述が数点所蔵されていた。これらはみな、近八書房から購入されている。ただ全体的に仏書は少なく、この他あまり目ぼしいものはなかった。
     この次は、ぜひ実際に古書や古文書などを出してもらい、じっくり閲覧して、必要な箇所をコピーしたい。

    天然温泉 加賀の湧泉 ドーミーイン金沢
     今回、天然温泉がある、ビジネスホテルに一泊した。いちばん安い部屋に素泊まりしたので、ほんとうに出張した気分になった。けれどもこのホテルの温泉は本物で、旅の疲れを癒すことができた。
    ※その詳細については、「温泉めぐり」に掲載する予定です。

    ◆iPadアプリ 「GoodReader」
     実は、今回の旅行は、ホテルで缶詰になって、原稿を書くのも目的のひとつだった。
     来春早々に、『加越能 古書整理のしおり』(仮題)という小著を出す予定にしており、そろそろ原稿を仕上げなければならない。その第一稿へ、縦横無尽に赤を入れるため、iPad用の人気PDFビューアである、「GoodReader」を導入することにした。
     これは\450と、金額的には大したことないが、日本語になっておらず、操作を覚えるまで、ちょっと手間どる。今後のことも考え、本気で操作をマスターしようと思い、次の参考文献も購入した。一晩でだいたい使えるようになり、ホント便利なものだった。神アプリと言われるのも当然だろう。
     これでiPadの活用方法が飛躍的に増え、もう生活必需品になっている。
    ※参考文献
     田中拓也『GoodReader パーフェクトブック 改訂版』ソフトバンククリエイティブ 2011

    高本一郎 ミニ・リサイタル
     午後の音楽散歩 〜リュート&バロックギター 「天使のアリア、風の舞曲」
     石川県立音楽堂 2011年09月14日(水) 開演14:00 終演15:00
     あこがれの石川県立音楽堂で、初めてコンサートを聴いてきた。やはり氷見からだと、時間の調整がつかず、なかなかこれまで行けなかった。
     高本一郎氏はすでに3回ほど、金沢で演奏会を開いているそうだが、今回はじめて名前を聞いた。演奏技術がしっかりしており、合間の解説もうまく、非常に楽しい1時間だった。腕が達者で口も上手な、まれにみる演奏家といえよう。
     曲目は有名なシチリアーナ・グリーンスリーブスの他、ビートルズの編曲、オリジナル作品など、きわめてはば広いものだった。入門者向けのコンサートなので、やむをえないが、やや選曲が総花的で、もっとジャンルを絞れば、さらにインパクトがあっただろう。
     300人ほど入る「交流ホール」が超満員で、補助席が出るくらいだった。解説の時の質疑応答で、ほとんどの人がリュート初体験とわかった。それでも皆さんマナーが良く、音量が小さいリュートの演奏に集中でき、気持ちよく音楽が聴けた。金沢市に住む、おじ様・おば様方の、文化度の高さがうかがえた。たとえば富山市で、同様なリュートのコンサートを開いても、空席がめだつに違いない。
     ほんとうに久しぶりのコンサートで、心に溜まった垢が洗い流されたようだった。

     今回の旅行はかくのごとく、じつに内容豊富だった。今春の3月28日、奇跡的に実現した京都旅行以来の感動だった(→「十年ぶりの京都」 20110516)。
     しかし今年は、十年ぶりの出来事が、いやに多いような気がする。ある意味、リハビリ(?)の年だろうか。
    ※今回の視察旅行で撮った写真は、「旅の情景」に掲載する予定です。






      ペン  「液晶テレビ」 20110816

     8月に入り、ようやく夏らしくなったと思ったら、8日にはもう立秋で、今日はお盆だという。
     まだまだ暑い日が続くけれども、今年の夏はすでに盛りを過ぎ、そろそろ秋の声が聞こえつつある。

     先月の24日、いちおうアナログ放送が終了し、地上デジタル放送のみになったらしい。総務省テレビ受信者支援センター「デジサポ」などを見ると、はっきりそう書いてある。
     しかしながら、ケーブルテレビの「デジアナ変換」や、東日本大震災の被災地などで、まだまだアナログテレビが見られるケースもあり、ややこしい。

     わが家でも、25日から一部のテレビでは、通称「砂嵐」と呼ばれる、ザーザーした画面が鑑賞できるものと、楽しみにしていたが、ダメだった。
     しっかり(株)能越ケーブルネットが、「デジアナ変換」してくれているおかげで、まだ数年はそのまま映る。しかし24日以前に、いろいろ調べたけれど、「デジアナ変換」で2015年3月頃まで、アナログテレビが使えるとは知らなかった。それで、わが家でも総務省にだまされて(?)、リビング用に液晶テレビを1台、買ってしまった。
     でもまあこれは、数年前から買い換えようと、言っていたものだったが…。
     5月末頃、新聞のチラシに特売の案内があり、狙っていた40型が思ったより安かったので、あまり深く考えずに、そのまま店へ行き即決で購入した。
    「SHARP LED AQUOS 40V型 LC-40SE1-B」
    地上・BS・110度CSデジタルフルハイビジョン液晶テレビ
    LEDバックライト ブラック系
    幅97.8×奥行29.3×高さ66.8cm 約16.5kg
    40V型ワイド(横×縦/対角cm : 88.6×49.8/101.6)
    水平1,920×垂直1,080 画素v 長寿命バックライト : 約60,000時間
    消費電力 : 約110W(待機時消費電力0.1W)

    ※動きを感知し、自動的に節電モードに切り換える「ムーブセンサー」搭載。
     (検知範囲は、半径約3m・横方向約90度・縦方向約40度)
     部屋の照明を消せば、自動的に電源がオフになる「照明オフ連動」機能。

    ※5月29日にJoshinの店頭で、5台限りの特売品。
     5年間無料保証、配送・設置無料等の特典あり。
     価格:\73,800 
     発売日は2010年2月15日で、もう1年以上前の機種だった。でもわが家では、だれも録画さえせず、最新機能も不要なので、まったく問題ない。
     奥様には、

    「3年ほど前から、買う買うと言って先延ばしながら、いざ買うとなると3分程で決めて…」

    とあきれられてしまった。
     6月4日に配送され、リビングの棚に入れると、測ったようにぴったりはまった。迫力のある大画面で音響も良く、家族みんな大満足だった。
     これはこれで、めでたし、めでたし、というところだろうか…。






      ペン  「十年ぶりの京都」 20110516

     この頃、公私ともにひどく多忙で、自由に過ごせる時間があまりない。それで書こう書こうと思いながら、ひと月以上も経ってしまったけれど、3月28日に日帰りで、京都へ行ってきた。
     丸十年ぶりだった。
     子どもが小学生になり、少し時間に融通がきくようになった。そこへ、京都ネタに詳しい友だちから、最新の情報をいろいろと聞かされ、むらむら旅行心に火がついてしまった。

     ところで北陸本線の特急列車も、今年大きくダイヤが変わった。3月11日の「雷鳥33号」で、「特急雷鳥」の運用が終了して、「サンダーバード」だけになった。ちょっとうかうかしているうちに、一時代が終わった感がある。
     足かけ十年も住んだ京都に、自分がどれほど浦島太郎になっているか、確かめる意味でも、日帰り旅行を敢行することにした。

     ネットであれこれ情報を仕入れていたら、「JRおでかけネット」というサイトで、北陸本線の特急が予約できるようになっていた。さっそく次の日程で、十年ぶりに切符を買った。
    《3月28日(月)京都旅行》
    「JRおでかけネット」(3月12日ダイヤ改正)
    行き 特急サンダーバード16号 高岡発09:27 京都着12:09
    帰り 特急サンダーバード41号 京都発19:54 高岡着22:39
    料金 乗車券4,620円 特急券3,020円(計7,640円) 往復15,280円
     ※きっぷ受取時に、クレジットカード・電話番号・予約番号が必要。
     氷見線は本数が少ないので、高岡駅から乗ることにし、駐車場の状況もあれこれ調べた。
    《駐車場》
    「高岡中央駐車場」
    24時間までの駐車料金 上限1,050円(追加料金24時間ごと840円)
     ※駅北口改札・認証機に駐車券を通し、清算機で精算すると2割引。
     このように着々と準備を進めていたところ、なんと前々から狙っていた、旅行に最適と評判のレンズが、奇跡的に中古の美品で出ていた。
     はじめはそれほど、欲しいと思っていたレンズでもないのに、良い機会に恵まれたので、思い切って入手した。実際使ってみると、非常に便利で、旅行気分が盛りあがり、結果的に買って大正解だった。
    《交換レンズ》
    「smc PENTAX-DA18-135mmF3.5-5.6ED AL[IF] DC WR」
    (中古)ネットオフ・マーケティング株式会社 ¥46,980
     ※価格.com 最安値 Amazon.co.jp ¥52,699
     あまつさえ、愛用しているレンズ保護フィルターまで、中古で出ていた。
    《レンズフィルター》
    「Kenko 62S PRO1D プロテクター(W)ワイド」
    (中古)エレ楽譜屋 ¥1,700 ※新品¥2,563
     このような巡り合わせに背中を押され、思い切って朝早くから出かけ、深夜に無事帰ってきた。
     京都駅周辺が、まったく別の街かと思うほど変わっていた。
     しかしその他、寺町・河原町・四条通りなど、古い町並みは以前のままだった。お気に入りの喫茶店がひとつ無くなっていたけれど、学生時代に通った老舗は、いまも健在だった。
     新刊書店で、大型チェーン店が入れ替わったのに比べ、古本屋はほとんど昔と変わらず、しっかり営業していた。
     実に京都らしい、変遷の仕方と言っていい。

     ほんとうに懐かしく、想い出があふれて、とてもここでは書ききれない。
     残念ながら今回は、この辺でお終いにしよう。でも今後、ぜひとも毎年数回は、都の空気を吸いに行き、その結果をまた報告したい。

     ※京都旅行の写真は、「旅の情景」 (京都) をご覧ください。






      ペン  「吉事と凶事2」 20110410

     今年は、良いことがあった直後に、それを遙かに超えた、悪いことが起こるようだ。
     今週もまた、4日の月曜に、吉報があったと喜んでいたら、7日の木曜に、最悪の凶報が訪れた。

    【吉事】

     実は昨年11月に、日本学術振興会 「科学研究費補助金」「奨励研究」に応募した。
    これは、
     小学校・中学校・高等学校・中等教育学校・特別支援学校・幼稚園・専修学校の教員、教育委員会の所管に属する教育・研究機関の職員、企業の職員又はこれら以外の者で科学研究を行っている者が 1人で行う研究で、大学等の研究機関で行われないような教育的・社会的意義を有する研究を助成し、奨励することを目的としています。
    という趣旨で公募され、個人で申請できる。職場の先輩が、「お前もどうか」と勧めてくれたので、せっかくだからひやかしに、

    地域における仏書の整理と保存―加越能の寺院で所蔵する古書を後世へ伝える試み」

    という、いささか長ったらしいテーマで、関係書類を提出した。
     ここ何年か、ボランティアでしていた活動の内容を、かんたんにまとめ、一部を予算化したものだった。これが幸運にも認可されて、かなり減額されたけれど、交付内定の通知が4日に届いた。合格率は、18%ほどだったらしい。
     自分がぜひ必要だと考え、余暇を費やし活動していたことが、しかるべき筋から公認されたようで、ちょっと嬉しかった。

    【凶事】

     7日の夕方、大学時代のクラスメートだったF君から、急に電話があった。
     久しぶりで懐かしく、近況を話し合った後、
    「大元君が亡くなったのを、知っているか」
    と聞かれた。あまりに突然で絶句し、なにも答えられないでいると、
    「ブログのコメントに、訃報が書いてある」
    という。
    《大元敏弘のブログ》
    「久々です」 2011/3/23(水)午後10:29
     ―コメント―
     訃報(第一報)
     omo*zanが亡くなられたそうです。
     4月1日 17:30〜 通夜
     4月2日 12:00〜 葬儀・告別式が執り行われるそうです。
     私は10年近くご無沙汰しており、ショックで言葉が見つかりませんが
     心からお悔やみ申しあげます。
      2011/4/1(金) 午後 5:43 [ Kama ]
     もう亡くなって1週間経っており、通夜も葬儀も終わってしまった。
     ブログを読み、末期ガンと闘っているのは、数ヶ月前から知っていた。しかし彼には、ある方面での信仰があって、軽々しく見舞いの言葉を伝えられなかった。年度始めの慌ただしさが一段落したら、折をみて訪ねようと思っていた。
     でもなぜそう思ったとき、すぐ行かなかったのだろう…。

     彼は、ほんとうに誠実・朴訥な人柄で、頼りがいのある好漢だった。
     クラシック・ギターの腕前はプロ級で、学生時代に酒を飲むと、興にまかせよくバッハを弾いてくれた。就職してからも出張がてら、時々遊びに来てくれた。彼のHP「大元ギター教室」から、 拙サイトへリンクを張ってくれた。
     想い出は、尽きるところを知らない…。

     大元敏弘君、遠方を理由に闘病中、見舞いすらせず、慚愧にたえません。
     多くの想い出が錯綜し、哀悼の心情を、今とても言葉で表し切れません。
     ただ心から、ご冥福をお祈りします。







      ペン  「吉事と凶事」 20110315

     ここ10日ほどの間に、待望の吉事と大変な凶事が次々訪れて、そのあまりの落差にひどく気疲れしてしまった。
     まずめでたい方から、かんたんに紹介させていただく。

    【吉事】

     拙サイトから、リンクさせてもらっているかわいいブログ、 「あゆみんの日記」「あゆみん」さんが、このたび某所の採用試験に、みごと合格された。
     「あゆみん」さんは、いつも明るく賢い方で、どれほど長く話しても、飽きることがない。そんな彼女が今回、本気になっていろいろがんばり、7倍ほどの難関を突破された。

     ほんとうに、おめでとうございます。
     ただ、もともとがんばり屋さんなので、新しい仕事で最初から、あまりはりきりすぎないよう、ちょっと気を付けてくれたら、と思っています。まあ、ボチボチやってください。
     心からお祝いするとともに、今後のご活躍をお祈りいたします。

    【凶事】

     3月11日の2時過ぎ、大震災が起こった。
    【気象庁 平成23年報道発表資料「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」について(第5報)】(抄)
    報道発表日 平成23年3月11日
    地震の概要と津波警報等の発表状況
    発生日時
    3月11日14時46分
    マグニチュード
    8.8(暫定値)
    場所および深さ
    三陸沖(牡鹿半島の東南東、約130km付近)、深さ約24km(暫定値)
    震度
    最大震度7 宮城県栗原市で震度7、宮城県の涌谷町、登米市、大崎市、名取市など、宮城県、福島県、茨城県、栃木県の4県28市町村で震度6強を観測したほか、東北地方を中心に、北海道から九州地方にかけて震度6弱〜1を観測しました。
    津波警報(大津波)
    北海道太平洋沿岸東部、北海道太平洋沿岸中部、北海道太平洋沿岸西部、青森県日本海沿岸、青森県太平洋沿岸、岩手県、宮城県、福島県、茨城県、千葉県九十九里・外房、千葉県内房、伊豆諸島、小笠原諸島、相模湾・三浦半島、静岡県、和歌山県、徳島県(11日21時35分現在)
     富山県と石川県能登にも、津波注意報が発令された。しかし結局、50cmほどの小規模な波が観測されただけだった。
     マグニチュードは2日後「9.0」に修正されて、ようやく被害状況が少しずつ伝わってきた。それによると、東北地方の太平洋岸では、これまで観測したこともない大津波が直撃し、信じられないような大災害となった。
    【M9.0に修正=3日以内70%確率でM7−死者・不明1900人超・東日本大震災】 時事ドットコム(2011/03/13-15:18)
    「気象庁は13日、東日本を襲った大地震のマグニチュード(M)をこれまでの8.8から9.0に修正、確定したと発表した。国内観測史上最大で、世界では4番目の規模。
     同庁は「複雑な形で三つの巨大な(断層の)破壊が連続して発生した」と指摘。「極めてまれなケース」としている。今後M7以上の余震が発生する確率について、同日午前10時からの3日以内で70%、16日から3日以内で50%とした。
     また、気象庁は13日午前、青森、岩手、宮城、福島各県の太平洋沿岸に出していた津波警報を津波注意報に切り替えた。これにより津波警報は全て解除され、注意報となった。
     一方、宮城県警などは同日午前、同県東松島市野蒜地区で200人以上の遺体を発見、収容作業を始めた。このほか、石巻市沿岸部でも多数の遺体が浮かんでいるとの情報がある。
     警察庁のまとめによると、午後2時現在、死者は岩手302人、福島208人など12都道県で801人、行方不明者は733人。仙台市若林区でも津波によるとみられる200〜300人の遺体が見つかっており、死者・行方不明者は1900人を超えた。
     同庁のまとめでは、負傷者は16都道県1442人に上った。避難者は福島の450カ所13万1700人など、計24万600人に上るという」
     千年に一度という、前代未聞の大震災で、現在でも被害の全貌がはっきりしない。
     死者は最終的に、数万人に上ると推測されている。また福島第一原発など、東北地方の原子力発電所にも大きな被害があり、放射能汚染が心配されている。
     今の時点では、災害の全貌もはっきりせず、ただ手をこまねいて見ているしかない。しかし刻一刻と流れてくるニュースに注意し、なにか支援できることがあれば、すぐに実行したい。

     東北地方太平洋沖地震で亡くなられた多くの方々へ、心からご冥福を祈ります。
     また、被災された数しれない方々のご心痛、察するに余りあります。
     一日も早く癒され、安らぎが得られるよう、衷心より願っております。







      ペン  「パソコン事情」 20110130

     ご多分に漏れず自分も、仕事に私事にパソコンを使わない日がないくらいで、ディスプレイとキーボードに振り回されて生活している。ITの奴隷と化したような毎日だが、それでもできるだけ苦しまず、快適でいられるように、いろいろ工夫している。

     まずOSは、某独占企業に搾取されないよう、複数使用することにしている。ソフトもできるだけ、無料のものを活用する。
     ちなみに今は、OSに「Ubuntu」、ビジネスソフトに「OpenOffice」を使っている。あと画像処理には、「GIMP」も欠かせない。

     ところで、愛用していた「Ubuntu 9.04」のサポートが、2010年10月までだったので、4月30日にリリースされた「Ubuntu 10.04」を、8月初めにインストールした。
     「Ubuntu 10.04」は「LTS」(Long Time Support)バージョンなので、長くサポートしてくれる。
     すでに10月16日には、「Ubuntu 10.10」日本語版がリリースされている。しかしサポート期間では、「10.04」が2013年4月(デスクトップ)、「10.10」が2012年4月までで、逆転している。
     使い勝手に問題がなければ、前者の方が長く使え、無理してバージョンアップする必要がない。これで半年ほど使い込んだが、「9.04」に比べ改善点が多く、今のところ快適だ。
     実感した改善点を列挙すると、次のようになる。

  • ディスプレイの表示が安定した。
  • JPEG等の画像ファイルが、以前より鮮明に表示される。
  • 無料のウィルスソフト「Clam Tk ウィルススキャナ」が、気軽に使える(ただし手動)。
  • 「OpenOffice.org Writer(日本語版)」では、特定のファイルで「新しいウィンドゥ」を開いた時、フリーズする不具合があった。ここ数年これに悩まされ、いつもわざわざ「Ver.2.4.2」にダウングレードしていた。それが「Ver.3.2.0」でようやく解消された。
  •  まあ特に不満もないので、このまま2013年の初め頃まで、使い続けようと思っている。

     さて、実は昨年12月7日に、かの「iPad」を購入した。
     若いお友達が「iPhone 4」を使いこなしており、ネットサーフィンもバンバンしているのを見て、ひどく羨ましかった。かねてから携帯ネット端末が欲しかったので、あれこれ機能や使い方を調べ、「ヤマダ電機高岡店」(高岡市昭和町2丁目2-1 0766-20-7866)へ買いに行った。

     やはり携帯電話のように、どこでも持ち歩いて使いたく、「iPad Wi-Fi+3G」のタイプを選んだ。これにはさらに、次の3タイプがあった。
  • 16GB:61,800円
  • 32GB:71,800円
  • 64GB:81,800円
  •  当然「iPad」をまだ使ったことがなく、どれほど容量が必要かなど、分かるはずもない。考えあぐねた末、例のお友達が、「iPhone 4」で選んだプランを参考に、まん中を採ることに決めた。
     あゆみんさん、感謝です!

     国内で「iPad」を使うには、ソフトバンクと契約しなければならない。
     携帯電話と同じようなサービスプランになっており、携帯端末の価格は月割りで払えば良い。ちょうど割引キャンペーンがあり、期間中に契約すれば、その分が実質無料になった。

    ソフトバンクモバイル iPad
     データ定額プラン/月 基本使用料4,410円
     ウェブ基本使用料315円
     月々割 −2,430円(キャンペーン期間 12/3〜2/28)
  • 16GB:58,320円 分割支払金2,430円(24ヶ月間)合計4,725円(税込)
  • 32GB:67,920円 分割支払金2,830円(24ヶ月間)合計5,125円(税込)
  • 64GB:77,280円 分割支払金3,220円(24ヶ月間)合計5,515円(税込)
  •  嬉しかったが、ほんとうはたんにソフトバンクの、策略に乗せられただけかもしれない。
     ともあれ、これで仮にもOSは、LinuxにWindowsにMacと、三種類制覇したことになる。まあMacについては、傍流の「iOS」にすぎないけれど、感じはつかめるだろう。

     購入後、2か月ほどあれこれ試してみた。まだまだ使いこなしているとは言えないが、確かに「iPad」は、おもしろい道具だった。
     いろいろ使い勝手の良いアプリが多くて、楽しめる。ただし、日本語のサービスがまだ整備されておらず、電子書籍端末としては、期待したほどではなかった。
     けれども自分にとって、「iPad」「JapanKnowledge」(ジャパンナレッジ,略称JK)との、コンビは最強だった。
     「JK」とは、日本有数の辞書・事典類で構築された、国内最大のインターネット検索サイトといわれている。『日本大百科事典』『日本国語大辞典』『字通』『国史大辞典』『日本歴史地名大系』『現代用語の基礎知識』『日本人名大辞典』等がワンストップで検索でき、さらに約700冊の『東洋文庫』なども読める。いったい本棚で、何本分になるだろうか。これらが、どこへ行っても、かんたんに見られるのだ!
     私的には、ちょっとしたIT革命だった。
     ただこのコンビ最大の弱点は、月々約7,000円も契約料がかかることだろうか。われわれのような薄給取りには、正直言って少々懐が痛い…。
     これを高いと見るか、安いと見るかは、各自の判断に任せます。






      ペン  「謹賀新年」 20110101


      あけまして
       おめでとうございます。
      今年もよろしく
       お願い申しあげます。

          2011年元旦



    ※葛飾北斎『一筆画譜』より →