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徒 然 雑 記 2014
ライン・ペン










  ペン  「千光寺の至宝展」 20141223

  11月8日(土)午前10時から、砺波市美術館で行われた「越中真言の古刹 芹谷山 千光寺の至宝展」の、開幕式に出席した。
 千光寺でかれこれ十数年、古書整理のお手伝いをしていたご縁で、展覧会の図録にコラムを書かせてもらった。御寺のめぼしいお宝がほとんど一堂に会した、文字通りの至宝展だった。
 秘蔵の仏像や仏画45点一堂に 砺波「千光寺至宝展」開幕
  ※北日本新聞ウェブ[webun ウェブン] 2014年11月08日 

 砺波市芹谷の千光寺に収められた寺宝を紹介する「越中真言の古刹(こさつ) 芹谷山 千光寺の至宝展」が8日、砺波市美術館で開幕した。県指定文化財を含む秘蔵の仏像や仏画など45点が一堂に並び、来館者が荘厳な姿をじっくりと鑑賞した。12月14日まで。
  県指定文化財の仏画「絹本著色大威徳明王図(けんぽんちゃくしょくだいいとくみょうおうず)」は、明王が牛の背に立ち空を飛ぶ様を描いた躍動感ある作品。 「五智如来像(ごちにょらいぞう)」は大日如来が備える五つの知恵をそれぞれ当てはめた5体の像で、密教の奥深さを感じさせる。怒りの表情を浮かべる「閻魔王坐像(えんまおうざぞう)」もあり、訪れた人が見入っていた。
 開幕式では夏野市長、安念道雄千光寺住職、尾田武雄千光寺展実行委員長があいさつ。山森文夫市議会議長が祝辞を述べた。小野田裕司市美術館長、斉藤北日本新聞社取締役編集担当が加わりテープカットした。
 至宝展は市合併10周年を記念した市美術館、砺波郷土資料館、となみ散居村ミュージアムの連携企画。3館などでつくる実行委員会、北日本新聞社主催。富山テレビ放送共催。
 特筆すべき出品物として、次の3点を挙げたい。

「絹本著色 大威徳明王図」(県指定文化財)
  通例と異なり、疾駆する水牛の背に立って三鈷杵・輪宝をかざし、弓を構える。四隅には4人の眷属が獅子、虎、馬に乗って戦う。このように動きの激しい図柄の大威徳明王は珍しい 。躍動感に溢れる絵画様式と、目の粗い室町絹に描かれているところから、南北朝末期から室町初期の作と推定される。

「絹本著色 両界曼荼羅図」(県指定文化財)
 両界曼荼羅は、大日経・金剛頂経が説く密教の理念を、大日如来を中心に諸尊を配し、絵画的に表現したもので、慈悲を象徴する胎蔵界曼荼羅図と、智慧を象徴する金剛界曼荼羅図から成っている。やや小振りで、二幅の絹を中心で継ぎ合わせた掛軸であり、後世の補筆もほとんどない。技法もすぐれ、保存状態も良好で、制作年代は鎌倉末期と推定され、県内の両界曼荼羅としては最も古い。

『禅客鸞徒破会評決』
 千光寺56世住職・空遍の著作。上巻のみ現存し下巻は欠本であり、全国でこの1冊しか確認されていない。禅宗や真宗の教義を批判した内容で、円満寺(氷見)住職の義教(浄土真宗本願寺派第5代能化)が、『浄土真宗諭客編』を著す発端になった。

 初日の朝は、夏野市長、安念住職をはじめ、約200人ほどが集り、たいへんにぎやかな幕開けだった。たっぷり1時間ほどかけて、仏像や仏画等を鑑賞する。
 やはり「両界曼荼羅図」が圧巻で、一般の人は大きく色彩が派手な、江戸時代に制作された曼荼羅の方に集っていた。しかしじっくり観ると、やや小振りで古びていながらも、描写が極めて繊細な、県指定の方が優れているように思えた。その他にも優品が目白押しであり、たった一箇寺でこれほどの宝物を有することに、あらためて驚かされた。
 多くの入館者で賑わっていた「千光寺の至宝展」も、先週の日曜日(14日)に名残を惜しみつつ無事閉幕した。






  ペン  「ヨーガに夢中」 20141124

 この頃、ヨーガに熱が入ってきた。
 去年から独学で毎朝5時頃から1時間ほど、ヨーガを実践していた。簡易体操・基本体操と呼吸法を行い、蓮華坐で瞑想する。時間が許せば、アーサナをいくつか修める。
 ほんとうは京都まで行けば、敬愛する佐保田鶴治先生の流派が、定期的に教室を開いている。しかし往復数万円もかけて、そうたびたび通えるものではない。富山県内で、どこか良い教室はないかとあれこれ探していた。
 そのうち佐保田先生の直弟子だった下野博明氏が、富山市でヨーガを教えていることがわかった。この夏8月末の休日に「ヨーガ無料体験会」が開催されたので、いろいろ迷った末に、決心して片道1時間ほど車を走らせ、「とやま健康生きがいセンター」へ行った。
 当日は20人ほど来ていて、ベテランの方も数人いた。基本的に佐保田先生の『ヨーガ入門』(ベースボール・マガジン社 2001)に従って、基本的なアーサナを2時間ほど実習した。太陽礼拝など初めて行うアーサナもいくつかあって、予想以上にきつく、翌朝は体の節々が痛かった。
 しかしなぜか気分爽快で、異様にやる気が出、生命力が溢れるようだった。
◎8月31日(日)「とやま健康生きがいセンター」ヨーガ無料体験会 下野博明講師
※簡易体操 基本体操(抄) 完全弛緩 呼吸法 合蹠前屈 マタを開く前屈 脚に顔をつける 背中を伸ばす コブラ 弓 ほか
 やはり独学では、半端なヨーガになっていたらしい。少なくともこれから数年は、本物のヨーガを習いに、富山市へ通うことになりそうだ。
 ちなみに9月8日(月)、下記の<チケット会員>に入会した。
 以後、ほぼ毎週1回ヨーガ講座に通い、今日に至っている。おかげさまで体調がすこぶる良く、少々もめごとが起きてもくよくよしなくなった。いらいらしたり、怒ったりすることも減って、なにか性格がかなり明るくなったような気がする。
 それがほんとうかどうか、これからじっくりヨーガを修めつつ、自分を観察していきたい。
【とやま健康生きがいセンター 会員制ヨーガ講座】
<月会費会員>
 月会費 一般:6,000円  学生:5,000円  ※入会金なし
  • 月会費会員の方は、指定のヨーガ講座を時間と回数に制限なく、受講することができます。
  • 申込時に2ヵ月分の会費12,000円(学割適用の場合は10,000円)を前納していただきます。
  • 3ヵ月目以降は口座振替(毎月12日引き落とし)となります。
  • 退会・休会の際は、終了月(※最後に受講される月)の月末の営業日までに、当センター受付にて直接お手続きください。
  • <チケット会員>
     入会金なし 10枚 11,000円 チケット1枚で1レッスン有効 ※1年間有効、ご返金はできません。






      ペン  「iPad更新 —ただし中古」 20140710

     今までしぶとく使ってきた初代iPadが、故障寸前になっている。
     Apple製携帯デバイスのアキレス腱とも言うべき、「ホームボタン」の動作がおかしい。一回で作動せず、数回押してようやくアプリが終了できる。いつボタンが潰れるか、ひやひやしながらだましだまし使っている。
     拙サイトによれば、2010年12月7日に購入(「iPad Wi-Fi+3G」32GB:71,800円)しており、これで約3年半経過している。まあ潮時だろう。消費税が上がる前に、思いきって買い換えることにした。
     いろいろ迷った末に、いまのサブマシン的な使用状況から、新型は不要だと判断した。しかしせっかくだから、うわさの「Retinaディスプレイ」が欲しくて、第3世代に落ち着いた。
     それで正月以来数か月ほど、ほぼ毎日こまめに値段をチェックしていた。相場はおおむね新品で3万8千円、良好な中古品で3万4千円くらいだった。そしてついに2月26日(水)、Amazonマーケットプレイスから、「非常にいい」状態(?)で次のとおり購入できた。
    iPad Retinaディスプレイモデル(第3世代)
     16GB Wi-Fiモデル ブラック MC705J/A 
     Amazonマーケットプレイス出品者「maphi」
     コンディション: 中古品 - 非常に良い
     ※中古ですが特に目立つキズ等はなく動作も問題ありません。
      画面保護フィルム貼付済みです。

     ¥31,000+配送料および取扱手数料¥550 合計¥31,550
     2月26日(水)発注・28日(金)納品
     3月4月中はあえて温存し、5月5日(月)から使いはじめた。数か月あれこれ操作してみて、だいたい初代との違いが明らかになってきた。

  • 初代はiOS5までしかインストールできず、使えないアプリも多かった。ようやく愛用のiPhoneと同じ、iOS7で操作できるようになった。
  • 初代にはなかったカメラがあると、やはりなにかと便利だった。
  • ちょっとだけ重量が軽くなり、取り回しやすい。
  • 「Retinaディスプレイ」はやはり解像度が高くて、これまでよりいっそうきれいに写真を観賞できる。
  • どの画面からでも、上に向かってスワイプするだけでコントロールセンターが開き、Wi-Fiなどへ手軽に切り替えられる。
  •  外見上はそれほど違いがないけれど、操作性の点ではあきらかに向上していた。
     しかしそれで、使用頻度が劇的に増えたわけでもない。しょせんWi-Fiモデルで外に持ち歩けないから、パソコンを使っていないとき、代用するにすぎない。
     まあ便利なツールに違いないけど、自分にはちょっと贅沢品かもしれない。この先iPhoneで画面の大きな機種が出たら、ずっと使い続けるかどうか、かなり微妙なところだろう。






      ペン  「ひげ剃りの哲学」 20140310

     体質的にあまり濃い方ではないけれど、ひげ剃りには少々こだわりがあった。
     村上春樹さんが『1973年のピンボール』(講談社1980)で、
    「どんな髭剃りにも哲学はある」(108p)
    と言われるごとく、男なら誰でもひげ剃りには一家言持ってる。
     毎朝、顔一面にシェービング・クリームをつけ、安全剃刀でひげを剃る。仕上りがさっぱりして、朝の身支度に気合いが入る。
     しかし北陸の寒い冬に、暖房がなく温水も出ない洗面台で、ひげを剃るのは苦行に近い…。

     そこで少々節をまげ、冬場だけは電気シェーバーのお世話になっている。
     元来一時しのぎであるだけに、これまでシェーバーを吟味したりはせず、安物で満足していた。ネット通販で2・3千円(送料込)を目安に、何台か使いつぶしてきた。
     数年前からはいっちょまえに、街頭CMで有名なB社の製品を使っているけれど、性能的にめだった違いはなかった。やはり、安全剃刀の方がスカッと切れる。
     このスタイルを変える必要性は、とくに感じていなかった。

     ところが昨年の秋、職場で5年ぶりの大仕事が一段落し、ちょっと自分にご褒美をあげても、良い気分になった。そこでこの際、以前から交換用にチェックしていたやや高級な機種を、思い切って購入することにした。
    Panasonic「Λ’(ラムダッシュ)」3枚刃(赤)ES-ST25-R
     → Amazon ¥6,618(2013年10月20日)
    「ラムダッシュ」の由来
    「Λ’(ラムダ+ダッシュ)」の「Λ」はギリシャ語で「刃」を、「’」は「鋭さ、先進性」を意味する
     はっきり言って、目から鱗が落ちた。
     今日の高性能なシェーバーは、安全剃刀を超えていた。あたかも、ハイエンドのデジタルカメラが、少なくとも解像度で、銀塩フィルム(2〜3千万画素?)を超えてしまったように。
     軽く肌に当てるだけで産毛の根元まで剃り、クリームをつけないでもツルツルに仕上がる。理髪店でひげ剃りしてもらった時に比べても、あまり遜色がない。まさしくこれまで、「安物買いの銭失い」をしていた。
     悪いことは言いません。おせっかいながら老婆心より、電気シェーバーは定価で1万円(安売で6千円程度)以上のものを、つよくお薦めいたします。






      ペン  「謹賀新年」 20140101


      あけまして
       おめでとうございます。
      今年もよろしく
       お願い申しあげます。

          2014年元旦

      
    ※光琳画式より